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FORM ROOM で秋田さんの「文字の解体」のお話しを聞ききながら、
僕は、『脳のなかの幽霊、ふたたび』のなかに書いてあった セグロカモメのヒナの話を思い出していた。 @@@@ セグロカモメのヒナは孵化してすぐに、母親のくちばしを目にする。 長くて黄色いくちばしには赤い斑点があり、ヒナはその斑点をつついて餌をねだる。 ここでティンバーゲンさんは考える。 「ヒナはどうやって母親を認識しているのだろうか?」 そして、研究の結果、別に母親である必要はないということが分かる。 ヒナは、模造のくちばしを持っている研究者にも同じ反応をするからだ。 ヒナの視覚は、母親を認識するという仕事を、必要最低限の処理や計算で こなそうとした結果、長い進化の過程で、赤い斑点のついた黄色く長いものは、 母親であるという知恵を獲得する。 そして、ここからおもしろい! ティンバーゲンさんは、くちばしである必要はないという発見をする。 赤い線が3本はいっている黄色い棒が、くちばしとは似ても似つかないのに、 ヒナが本物のくちばしより激しくつつということを。 @@@@ 本の著者であるラマチャンドランさんは、このことにより、 芸術の急所に辿り着こうとするわけだけれど、それは、デザインにも言えること。 ヒトにとっての「赤い線が3本はいっている黄色い棒」を見つけることが、 デザイン(のある一面)であることは間違いない。
by smpinkd
| 2006-04-10 12:40
| デザイン
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